世界遺産候補 富士山について説明します。
静岡県と山梨県にまたがる富士山は、日本最高峰の山です。立山、白山と並び、日本三霊山(日本三名山)のひとつに数えられ、日本百名山のひとつでもあります。標高3,776mの活火山である、富士山は、1990年代初めから、ユネスコの世界遺産への登録を目指し、運動が展開されてきました。当初は自然遺産への登録が検討されていましたが、環境の管理が困難であることから国の推薦は見送られることになりました。しかし、現在では文化遺産への登録を目指し、2007年に暫定リストに登録されました。今後、ユネスコの世界文化遺産の調査を行う、記念物遺跡会議による審査を受ける予定です。
世界遺産については登録待ち状態ですが、すでに「富士山」は1952年には文化財保護法により、「特別名勝」に指定されています。名勝とは景色の良い土地ということです。また、「富士山原始林」は、1929年に天然記念物に指定されています。さらに「富士風穴」も1929年に天然記念物に指定されました。
富士山の自然遺産登録をめぐっても、自然・文化保護を重視する静岡県側と、観光開発を重視する山梨県側で意見の食い違いが起こりました。富士山有料道路のマイカー規制や、富士登山客のごみ問題、などの問題が続いています。