世界遺産候補 富岡製糸場と絹産業遺跡群について調べてみました。
絹(生糸)は、開国直後の日本においてお茶と並び、利益が期待された輸出品でした。群馬県富岡市にある「富岡製糸場」は、日本初の器械製糸工場です。明治5年(1872年)に操業を開始し、現在は、約1万5千坪の敷地内に開設当時の繭倉庫、繰糸場など、煉瓦建造物が当時のままの姿で残っています。
平成17年(2005年)に、「旧富岡製糸場」として国の史跡に指定され、翌年の平成18年(2006年)には、明治8年(1875年)以前の建造物が国の重要文化財として指定されました。
現在、この富岡製糸場およびそれに関連する絹産業遺跡群は世界遺産の暫定リストに登録(文化遺産)されています(2007年)。群馬県は富岡製糸場を中心とするこれらの遺跡群の世界遺産登録に向けて、「富岡製糸場 世界遺産登録推進委員会」を設置し、遺跡の各種調査、研究、およびPR活動を行っています。
富岡製糸場世界遺産伝道師協会と連係して講座を開催するなど、広報活動も展開しています。
まさに地域あげての活動は、世界遺産およびその候補の物件を有する地域が、自らの資産の価値を再確認し、誇りをもって維持していくきっかけとなっていると思います。